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ビールとジュースの力に導かれた深夜のこと

ここ数日の間、新しいコレクション発表に向けてオリジナルプリント柄の作成に着手していたが、表現したいイメージはぼんやりとあるのになんだか上手くいかず、時間だけが過ぎていく日々に正直少し焦りを感じ始めていた。


私ひとりでやっていても埒が開かないので昨夜ふたりでいろいろと実験してみることに。なんとなく付けていたサスケワールドカップをBGMに、クレヨンや水彩を使いとにかくいろいろ試してみた。


進めていくうちに偶然の産物により面白い技法を発見。このときすでに23時を過ぎていたが、この勢いで描き上げてしまおう!というムードがふたりの間に漂う。


テレビの電源を消し、コンビニへ向かう。鳥飼はビール、私はゆずサイダー。お気に入りの小さなワイングラスにそれぞれ注ぎ、気合いを注入する。


スイッチが入り、どんどん描いていく。描くというか、色を乗せるというのか…このときまだお互い完成系は見えていない。試しながら描いていく、実験のような絵だ。(まだ見せられないので白黒でこっそり公開)


進めていくうちに、これはめちゃくちゃいいぞ!という確信を持つ。そのまま一気に描き上げて、完成!となったときにはすでに深夜1時頃だった。


描き終えたあと鳥飼は私に、「一瞬だれか分からなかった」と言った。どうやらスランプを乗り越えて私は一皮剥けたらしい。笑


完成した絵をしばらくふたりで眺めて、「明日朝の光でもう一度見てみよう。」と言って布団に入った。


ビールとジュースの力に導かれ、昨夜2時間くらい別次元にいたと思うほどのふたりの集中力が生み出した絵を、今朝改めて眺めてみた。私はいつも絵のスキャンをお願いしている会社へこれを送るため、梱包の準備をはじめた。


どんな洋服になるのか今から楽しみでたまらない!


(文 : 塩貝)


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